初号機
N37 Prototype
N37 量産型
ATLANTIS I ; 初号機
 32f6単弦。28f以降は全音間隔。ローズウッド指板メイプルネックで12f以降スカラップ加工、27fカッタウェイのセットネック接続。胴材はアルダーにキルテッドメイプルトップ。PUはリアのハムバッカーのみでダンカンJBを使用、ブリッジはウィルキンソンVS-100G。コントロールはボリュームのみでスウィッチクラフト製プッシュプル250ΩAを採用している。その他、ペグはスパーゼル、ナットは牛骨。

  エンペラー及びNCC-1701Hを参考にコウヘイ(Kohey)による設計、製作は愛知県の泣Mターワークス*1が担当し1998年完成。一時ケリー・サイモン(Kelly Simonz)に貸与されていた。

NAGARE ; N37
 32f6単弦。27fより全音間隔でその部分のみスカラップ。初号機を元に試作品を数本製作、プロトタイプが3本完成する。そのうち1本は一時横須賀のライブハウスに飾られていたが、2001年秋頃設計者からK.サイモンに無償で譲られた。一方工場生産による量販品が30本生産され名古屋・大阪・横浜で2001年7月に販売された。定価が12万円と余りに低価格なため同業者から反発があるとの噂が伝えられる。更に材料費を抑えた廉価版N37standardも開発されたが現在のところ販売には至っていない。

 初号機との違いは量産型ということだけではなく、ジョイント位置が変わっているなどの細かい差異があるとのこと。またN37はスケールが27インチと初号機より長く、半音下げチューニングを標準に想定されている。PU等のパーツ類は初号機と同様。プロトタイプにはコンター加工がなされているが量産型にはない。なお、一部楽器店ではスルーネックと説明されていたがセットネックである。

※N37を聴くことの出来るCD
 Kelly Simonz's BLIND FAITH『THE RULE OF RIGHT』(2002年、Faith Music)#02「Till The End of Time


Kelly Custom

Nagare Kelly Custom
 31f6単弦。27fより全音間隔。泣Mターワークス製作のK.サイモン・シグナチュア・モデル。

 同工房製作のアトランティスTの響胴設計を母体にストラトの仕様を再現。指板はスカラップ加工で28〜29f、30〜31f下にそれぞれフロント、センターPUをマウントした3シングル構成。コントロール系はボリューム、トーン×2、PUセレクター。ブリッジはウィルキンソン。2002年10月完成。

ATLANTIS 7
 初号機を元にした7単弦仕様で現在開発中。

設計思想上の系譜
Atlantis IAtlantis IIAtlantis III
   │
   ├N37 prototypeN37N37 standard
   │
   ├Nagare Kelly Custom
   │
   └Atlantis 7

※各ギターを聴くことの出来るCD
 現在調査中。

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*1  「ギターワークス」という名前を持つギター製作工房、教室、楽器店等が北海道、大阪、福岡等全国に複数存在するが、ここでいう有限会社ギターワークスとは、愛知県岩倉市に存在する工房のことで、これ以外のものとは一切関係が無い。また、ナガレ(Nagare)というブランド名は同工房の所在地が流という場所であることに由来する。